知覚は人間をはじめとする≪知覚・身体・健康≫

生活体が視覚、聴覚、触覚などの感覚受容器を通して環境の事物やその変化を知ることを意味する。

感覚は、受容器が興奮し、求心性神経によって伝達されたインパルスが感覚中枢を刺激することによってもたらされる直接的経験であるが、知覚はいくつかの受容器の相互作用に基づいた総体的な経験である。

過去の記憶内容との照合、注意、思考、言語といった心理的過程や、運動系との相互作用を重視して考えた場合、さらに広義に認知といわれる。

最近では知覚や記憶、思考などを連続した不可分の情報処理過程とみて、主体的要因を含む階層構造を想定する、いわゆる認知的アプローチが試みられている。

光とか音のように直接感覚受容器に与えられる刺激は近刺激、元になっている刺激は遠刺激とよばれる。

同じ遠刺激でも受け取る条件によっては異なって知覚される。

その逆もいえる。テレビのブラウン管上の人物は電気的に合成された擬似人間であるが、近刺激としては実在する人物と等価である。

知覚された事物は一つの構造をもっている。

すなわち、刺激布置にまとまりができて、部分的に図と地が分節している。

この分節を規定する要因としてゲシュタルト心理学では閉合の要因、シンメトリーの要因などいくつかの要因をあげる。

図と地の問題に最初に注目したのはルビンである。

この反転現象は、物理的刺激としては同一のものでも知覚する主体にとっては図が地になり、地が図になるというように対応関係が変わることを示している。

図は無秩序に存在するのではなく、互いにまとまりをもつ。
これを知覚対象の群化という。

近さの要因、類同性の要因、共通運命の要因などいくつかの要因があげられていて、分節の要因とあわせてゲシュタルトの法則とよばれる。群化の法則は「よい」形態を成立させる法則であり、プレグナンツの原理が働く。
update:2010年02月05日